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「SMBC日本シリーズ2022」は第7戦(神宮)でオリックスが5ー4でヤクルトを下し、激闘に幕を閉じた。
同時にいよいよスタートするのがFA戦線だ。中でも今季4位と5年ぶりのBクラスに沈んだ巨人では大々的な補強に臨むことを明言しており、成り行きが注目されている。
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一方ですでに水面下では「誤算」も生じているようだ。
今季中に海外フリーエージェント(FA)権を取得、FA戦線の目玉の一人でもあった阪神・西勇輝投手(31)が残留することが濃厚になっている。
この西勇獲りを画策していたのが、巨人だという。
今季、西勇は巨人戦4試合に先発し、1完封を含む2勝1敗、防御率0・90と巨人キラーとして無類の強さを発揮した。何度も屈辱を味わわされた相手だが、味方に加われば、こんな頼もしいことはない。「巨人キラーの投手、巨人に強い打者を獲るというのはチームにとっては定石。その意味で西勇が本当に阪神に残留するとしたら痛いでしょうね」(放送関係者)
西勇は今季もリーグ2位の防御率2・18と抜群の安定感を誇り、プロ人生でも大きな故障がないなど、体の強さも認められている。残留が決定すれば、来季も巨人には難敵が立ちはだかることになりそうだ。
またほかにもFA戦線の目玉の一人、西武・森智哉捕手(27)にも巨人は標的を定めている。19年に打率3割2分9厘で首位打者、パ・リーグMVPを獲得した球界屈指の「強打の捕手」。近年正捕手が固定できないチームにおいて、森獲得は最重要課題ともいえる。こちらは日本一軍団、オリックスとの争奪戦が予想されている。
一方、森獲得においてもハードな交渉が予想される。
「オリックスは森にとっては地元球団。かつてはオリックスジュニアで活躍するなど縁もある。また何よりも直近で行われた日本シリーズの影響です。あれだけの投手陣を誇り、強力な中継ぎ陣もいる。捕手の本能として、あのような投手陣をリードしたいと考えても不思議ではありません」(同)
森は27歳という若さもあり、捕手としてもまだまだ成長したいという強い気持ちは強いという。
第7戦までもつれ込んだ今季の日本シリーズ、日本一に輝いたオリックスでは第1戦でエース・山本由伸の負傷というアクシデントがありながら、チームは26年ぶりの日本一に輝いた。そこには「ナカジマジック」といわれた中嶋監督のたくみな采配と、それに懸命に応える選手の姿があった。中でも宇田川、山崎颯、阿部、比嘉、ワゲスパック、平野と強力な中継ぎ陣が存在感を発揮した。
オリックスは黄金期を迎え、リーグ3連覇も視野に入れる。一方の巨人は2年連続V逸、課題も山積みとなっている。条件面の違いはあれど、選手としての本能がより「強いチーム」を求めることは十分に予想できる。
いずれにせよ、いよいよ始まるFA戦線。昨年はほぼ無風状態だっただけに、久々の盛り上がりに野球ファンも興味深々となりそうだ。
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オリックス・バファローズは30日、プロ野球日本シリーズ第7戦で東京ヤクルトスワローズを下し、見事26年ぶりの日本一に輝いた。2敗1引き分けの劣勢から4連勝という劇的な勝利だったが、試合中継のとある部分にファンたちの注目が集まっている。
第1戦を落としたオリックスは、続く第2戦で9回3点リードの状況から痛恨の3ランホームランを被弾。勝利目前での引き分けという嫌なムードの中、第3戦も力なくヤクルトに敗れてしまう。
しかしその後チームは奮起。破竹の4連勝で26年ぶりとなる日本一で決めた。
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最終戦となった第7戦は終盤までもつれるも、最後はオリックスのリリーフ・ワゲスパック選手がヤクルトの塩見泰隆選手を空振り三振に仕留め決着。
試合を中継していた『SMBC日本シリーズ2022 ヤクルト×オリックス』(フジテレビ)ではその瞬間、「オリックス・バファローズ26年ぶり5度目の日本一」というゴールドカラーの巨大テロップを画面に表示させ、その後ろに歓喜する選手たちを映し出した。
しかし、その文字は昭和~平成期を想起させる手書き風だったせいか、ネットでは「どうしたんだフジテレビ」「スターどっきりみたいなフォントやな」「これは笑った」「90年代のワイドショー感」とレトロなフォントをイジる声が次々上がる事態に…。
「謎の地底人クルピラは実在した!」という『川口浩探検隊シリーズ』の懐かしすぎるタイトル画面を投稿し、「オリックスの日本一は実在した」とつぶやくコアなファンもいた。
一方で「なんかこのテロップ手書き感があっていい」「めちゃくちゃ懐かしかった」「あのテロップが出る瞬間、もう1回みたいな」と絶賛する声も。視聴者にとっては、何かと印象に残る最終戦となったようだ。
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「来年、ジャイアンツが優勝するためには、投手陣の整備が絶対。今年はね、リーグでいちばん悪かった。そりゃ勝てるわけがないよね」
2年連続Bクラス&V逸の巨人をバッサリと斬り捨てたのは、野球解説者の岡崎郁氏である。YouTubeチャンネル〈アスリートアカデミア【岡崎郁 公式チャンネル】〉で、宮本和知氏と巨人再建論議を交わしたのだが、宮本氏も手厳しい。
「2022年っていうのは、8人のプロ入り初勝利のピッチャーを生んでるんですけども、その後、じゃあ誰が生き残ったかって部分においても、なかなか名前が出てこないんですよ。最後まで頑張った選手、誰だよって」
すなわち、チーム低迷を招いた責任は、桑田真澄投手チーフコーチ(来季はファーム総監督)の手腕にあったと言わんばかりなのだ。
桑田コーチが投手陣を担当した21年、22年は2年連続の負け越し。チーム防御率も3.63(リーグ4位)⇒3.69(リーグ最下位)と悪化した。スポーツ紙デスクが言う。
「19年に投手総合コーチ、20年に投手チーフコーチとしてリーグ優勝に導いた宮本氏にしてみれば、桑田コーチに取って代わられた上にこの成績…面白いはずはありません」
動画序盤では、今季、自身キャリアハイとなる12勝を挙げて、初の最多奪三振タイトルも取った戸郷翔征が俎上に載った。宮本氏は、
「戸郷は『スッポ抜けるのが恐いんです』って言ってたんですけど、スッポ抜けるのが武器じゃん。右バッターなんか、腰引いちゃうぞ。そういったところを、ボクは長所に持っていこうぜ、って言ったんですね。ぶつけなきゃいいんだからって」
結果を出せず、配置転換となった桑田ファーム総監督の心境や、いかに。そして新任の阿波野秀幸投手チーフコーチは、落ちた投手陣をどう立て直すのか。
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